HSPさんが「一人時間」を大切にすべき理由|心の健康を守るためにできること

HSPさん(Highly Sensitive Person)は、五感や心が人一倍敏感な気質を持っています。周囲の人の感情や些細な変化、騒がしい音や強い光など、さまざまな刺激に日常的にさらされているため、疲れやすさを感じている方も多いのではないでしょうか。

そんなHSPさんにとって、「一人時間」は心を回復させ、自分自身と向き合うための大切な時間です。
この記事では、HSPさんがなぜ一人時間を必要とするのか、その過ごし方や確保のコツについてお伝えします。

目次

HSPとは?まずは自分の気質を理解することから

HSPさんは、生まれつき感受性が高く、周囲からの刺激を深く処理する傾向があります。心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した「DOES」という4つの特徴が代表的です。

  • Depth of processing(深く考える)
  • Overstimulation(刺激を受けやすい)
  • Emotional reactivity and empathy(感情が豊かで共感力が高い)
  • Sensitivity to subtle stimuli(些細な刺激にも気づきやすい)

このような特徴により、他人との会話や集団での行動、通勤や買い物など、日常の何気ないシーンでもエネルギーを消耗してしまいます。「なんだか疲れやすいな」と感じているHSPさんは、自分を責めるのではなく、まずはその気質を理解し、受け入れることが第一歩となります。次になぜHSPさんには「一人時間」が必要なのかをお伝えします。

なぜHSPさんには「一人時間」が必要なのか?

HSPさんにとって、一人時間はただの「暇つぶし」ではありません。むしろ、自分を守るための大切な時間なのです。理由を見ていきましょう。

刺激から離れて脳を休ませる

人混みの中やグループでの会話、情報が飛び交うSNSなどに長時間さらされると、HSPさんの脳はオーバーヒート状態になります。頭の中が常にフル回転している状態では、心も体も休まる暇がありません。そんな時こそ、一人になって静かな場所に身を置くことで、過剰な刺激を遮断し、脳をリセットすることができます。

私も、疲れた時はベッドに横になって休んでいます。HSPさんは他の人よりも疲れやすく、刺激にさらされ続けるとクタクタになってしまいます。そんな時こそ、一人でゆったりと休みましょう。ただし、スマホを触るのはお勧めしません。スマホからは数多くの情報が得られますが、脳は全く休まらないからです。そういった刺激からは離れてしっかりと脳を休ませましょう。

本来の自分を取り戻せる

他人に気を使いすぎたり、空気を読みすぎたりするあまり、「本当はどうしたいのか」が分からなくなることもあります。一人時間を持つことで、自分の気持ちや考えに意識を向けることができ、本来の自分らしさを取り戻せるのです。

いわゆる、心の整理をするためにHSPさんには一人時間が必要なのです。この時大切なのは他人軸で考えるのではなく「自分がどうしたいか」の自分軸で考えることです。考えを整理し、本来の自分らしさを取り戻していきましょう。

HSPさんには上記のような理由から一人時間が必須なのです。一人になれる時間は積極的に設けるようにしましょう。ただ、ネガティブな気持ちになっている時は自己否定に陥ってしまいがちなので、趣味や作業など自分が没頭できることをして思考をそちらに誘導するようにしましょう。それでは、次にHSPさんにとって理想的な一人時間について見ていきましょう。

HSPさんにとって理想的な一人時間とは?

一人時間の過ごし方は人それぞれですが、HSPさんにとって大切なのは「安心して自分に戻れる時間」であることです。

静かな環境で過ごす

静かなカフェや公園、もしくは自宅の一角など、音や光の刺激が少ない場所が理想です。テレビやスマートフォンの通知もオフにして、感覚を休めることを意識してみてください。私の場合は、自室や自然の中で散歩することがこれにあたります。

好きなことに没頭する

読書や絵を描くこと、音楽を聴くこと、散歩、自然と触れ合うことなど、自分が「心地いい」と感じる時間を大切にしましょう。HSPさんは集中力が高く、好きなことに没頭することで深いリラックス状態を得られます。私は散歩の他にゲーム実況を見るのが趣味です。笑う事でも深いリラックス効果を得ることが出来ると思います。

何もしない時間をつくる

「何かしなきゃ」と思いがちですが、あえて「何もしない」ことも立派な一人時間です。ぼーっとする、窓の外を眺める、瞑想するなど、思考を手放すことで心の中が整理されていきます。HSPさんは、湧いてくる思考が止められない特徴を持っています。何もせずに、ただ休むのも思考を止めるためには大事なのです。私も疲れたらベッドに横になりますが、なにもせず大の字になっています。そういった時間を意識的に作っていきましょう。

では、一人時間を確保する工夫についても見ていきましょう。

一人時間を確保するための工夫

忙しい毎日の中で一人時間を確保するのは簡単ではないかもしれません。でも、少しの意識と工夫で「自分のための時間」はつくることができます。

スケジュールに組み込む

「空いた時間にやろう」ではなく、あらかじめ手帳やカレンダーに「一人時間」を予定として書き込んでおきましょう。10分でも構いません。「自分と向き合う時間」として優先順位を上げてください。HSPさんにとってスケジュールを詰め込みすぎないことはとても大事です。

罪悪感を手放す

「一人になりたい」と思うことに対して、罪悪感を持ってしまうHSPさんも多いですが、それは自然な感覚です。自分を守るために必要な行動だと理解し、安心して一人時間を取りましょう。一人時間は悪ではなく、HSPさんにとっては善です。私は友達と旅行をするときも一人になりたいと感じることがありましたが、友達に対して罪悪感を持ってしまいました。しかし、今思えばそれはHSPとして自然な反応であったと考えています。

周囲に理解を求める

家族やパートナー、職場の人に対して、自分がHSPであることや一人時間の必要性を伝えておくと、無理なく距離を取ることができます。言葉にするのが難しい場合は、手紙やメッセージで伝えるのも効果的です。私も上司にHSPを打ち明けたことがありますが、誰かに伝える時にはすでに限界の可能性もあります。HSPだと気付いた段階でなるべく早く周囲の理解を得るようにすることをお勧めします。

自分を大切にすることが、人間関係も良くする

HSPさんは共感力が高く、人に気を使いすぎてしまう傾向があります。だからこそ、一人時間を通して自分の感情を整えることが、人との関係を良くする鍵になります。一人時間でエネルギーをチャージすれば、他人の言動にも余裕を持って対応できるようになりますし、「自分を大切にしている人」には周囲も優しくなります。

私もHSPさんのブログを沢山見てきましたが、仕事等で限界を迎えて人に優しくできなくなっている方も沢山いました。一人時間を設けることは、HSPさんにとって心の余裕になります。人間関係を良好にするためにも、一人時間は意識的にとるようにしましょう。

まとめ|一人時間は「贅沢」ではなく「必要」

HSPさんにとって、一人時間は贅沢品ではなく、健康と心を守るための“必需品”です。刺激に敏感なHSPさんだからこそ、自分自身をリセットし、心の声に耳を傾ける時間が必要なのです。

「一人になりたい」と思ったときは、どうかその気持ちに素直になってください。自分を大切にできる人は、結果的に他人にも優しくなれます。日々の生活の中で、自分を整えるための時間を、ぜひ意識的に確保してみてください。

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この記事を書いた人

HSPの社会人。散歩やゲーム実況を見るのが好き。

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