「趣味がない自分って、どこかおかしいのかな」
そんなふうに感じたことはありませんか? 特にHSPさんは感受性が豊かで、まわりの影響を受けやすいことから、SNSなどで“楽しそうに趣味を満喫する人”を見ると、自分と比べて落ち込んでしまうことがあります。
でも、趣味とは本来「誰かに見せるためのもの」ではなく、「自分自身の心を満たすもの」です。HSPさんにとって心地よい趣味は、他の人とは少し違ったかたちかもしれません。
この記事では、趣味が見つからないと感じているHSPさんに向けて、その理由やおすすめの過ごし方、気持ちが楽になる考え方をお伝えしていきます。
(そもそもHSPとは何か知りたい方は「HSPとは」の記事をお読みください)
趣味が見つからないことに悩むHSPさんへ
趣味がない、もしくは「これが趣味と呼べるのかな?」という状態に不安を感じるHSPさんは少なくありません。
・周囲の人が好きなことに没頭しているのを見て焦る
・SNSで「趣味=自己表現」とされる風潮に圧倒される
・楽しそうな趣味を始めても、すぐに疲れてしまう
こうした体験から、「自分は人よりも何か欠けているのでは」と感じてしまうこともあります。
ですが、趣味は誰かと比べて優劣を決めるものではありません。HSPさんにとっては、“心が静かに満たされる時間”こそが、立派な趣味になり得ます。
HSPさんが趣味を見つけにくい理由とは?
HSPさんは周囲の刺激に敏感で、自分の内側に深く意識が向く傾向があります。これにより、以下のような特性が趣味探しに影響することがあります。
刺激の多い活動に疲れやすい
イベントや人の多い場所に出かける趣味がストレスに感じやすい
「ちゃんとやらなきゃ」という思いが強い
完璧を求めすぎて、楽しむ前にやめてしまう
集団行動が苦手なこともある
仲間と一緒に取り組む趣味より、ひとりで静かに過ごす時間を好む
このような特徴から、一般的に“楽しそう”とされる趣味が合わないこともあり、「自分は趣味すら見つけられない」と悩む原因になりがちです。
「好き」がわからないときに試してほしいこと
HSPさんは頭の中で「これが向いているか」「長く続けられるか」を考えすぎてしまい、始める前に疲れてしまうことがあります。そんなときは、もっと気楽に“きっかけ”を探してみましょう。
以下のような方法を試してみてください。
子どもの頃に夢中になっていたことを思い出す
落書き、虫取り、ごっこ遊びなど、純粋に楽しんでいた記憶をたどる
「ちょっと気になる」「やってみたいかも」と思ったものをメモに残す
実行するかどうかは別として、感覚の記録を残しておく
五感を使って分類してみる
見る(風景や絵)、聴く(音楽や自然音)、書く(文章や日記)、触れる(工作やアート)など、感覚ごとに合うものを探る
このように、自分の内面と丁寧に向き合うことが、趣味探しの第一歩になります。
HSPさんにおすすめの穏やかな趣味リスト
HSPさんには、静かで一人でも取り組める、感覚を満たすような趣味が合いやすいと言われています。以下は、HSPさんから「続けやすい」「癒された」と声が多かったものです。
- 読書(小説・エッセイ・詩集など)
 - 日記やエッセイを書く
 - 散歩や自然観察(野鳥・空・木々など)
 - 手芸(編み物、刺繍、布小物作り)
 - ぬり絵や折り紙
 - 写真を撮る(空や植物、日常の一コマなど)
 - 静かな音楽を聴く、またはピアノなどを演奏する
 - アロマやハーブティーなど、香りで気分を整える
 - ガーデニングや観葉植物の手入れ
 
ポイントは「うまくできなくてもいい」「成果を求めない」ことです。「今日は5分だけでもやってみようかな」くらいの感覚で始めると、自然と“自分時間”に変わっていきます。
趣味は“心地よい居場所”であればOK
「趣味=特技」や「成果が出るもの」と考えると、HSPさんにはハードルが高くなってしまいます。大切なのは、趣味を“誰かに見せるもの”ではなく、“自分が安心できる場所”と捉えることです。
- 続けられなくても大丈夫
 - 途中で変えてもいい
 - 気分が乗らないときは、休んでも問題なし
 
趣味はあくまで「自分のための時間」。型にはめる必要も、他人と同じように楽しむ必要もありません。何をしていても、何もしなくても、HSPさんが「心が安らぐ」と感じられれば、それが立派な趣味です。
まとめ|“自分との調和”がHSPさんの趣味探しのカギです
HSPさんにとって、趣味を見つけることは「自分に合うペースで生きる練習」とも言えます。
焦って見つけようとしなくても大丈夫です。まずは、「心が少し落ち着く」「なんとなく好きかも」と思えることを、気軽に試してみてください。
そして、何よりも大切なのは、今の自分を責めずに受け入れること。趣味がなくても、疲れて何もしたくない日があっても、それは“ダメなこと”ではありません。
自分と穏やかに向き合える時間が、いつの間にか趣味になっていた。そんな日がきっと訪れます。

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