旅行と聞くと、ワクワクする気持ちと同時に「なんだか疲れそう…」と不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?特に繊細な感受性を持つHSPさんにとっては、旅行という非日常の体験が刺激となって、思っている以上にエネルギーを消耗してしまうことがあります。
この記事では、HSPさんが旅行中に無理をせず、自分らしく旅を楽しむためのヒントをまとめました。旅行の前・中・後で気をつけたいポイントを知っておくことで、心からリラックスできる旅が実現できるはずです。
(そもそもHSPとは何か知りたい方は「HSPとは」の記事をお読みください)
なぜHSPさんは旅行で疲れやすいの?

HSPさんは、音・光・におい・人混みなどの刺激を一般の人よりも強く受け取りやすいとされています。旅行中は普段と違う環境に身を置くため、以下のような要素で疲れやすくなってしまいます。
- 人混みや騒がしい場所が続く
- 予定が詰め込まれたスケジュール
- 知らない人との関わり(店員さん、宿泊先など)
- 慣れない交通機関や土地への緊張
- 同行者に気を遣いすぎる
その結果、「せっかくの旅行なのに疲れてしまった」「帰ってきたらぐったり…」と感じることも少なくありません。私も過去に、一人で京都と大阪に旅行に行ったことがありますが、流石の大都会で常に人に囲まれ疲れてしまった経験があります。基本的に環境が変わると疲れてしまう場合が多いHSPさんは旅行前の準備が肝要になってきます。
旅行前の準備で、安心感と余裕をつくる
1. スケジュールは“ゆるめ”が理想
旅行プランを詰め込みすぎず、「一日1〜2か所行けたら十分」といった気持ちで計画を立てましょう。あえて“何もしない時間”を確保することで、心のリセットがしやすくなります。せっかくの旅行なので多くの観光地を訪れたい気持ちはよく分かりますが、スケジュールがパンパンだと疲れ切ってしまいます。HSPさんにとって何もしない一人時間は必須です。
2. 静かに過ごせる宿泊先を選ぶ
ホテルや旅館は、口コミで「静か」「落ち着いた雰囲気」などのキーワードを確認しましょう。個室で過ごせる宿や、自然に囲まれた場所は、HSPさんにとってリラックスしやすい環境です。HSPさんと環境は切っても切り離せない物です。環境が良くも悪くもHSPさんに与える影響は大きいので、宿泊先の環境を前もって調べておきましょう。
3. 一緒に行く人は“安心できる相手”に
「気を遣う相手」との旅行は、HSPさんにとって大きなストレス源になります。なるべく一緒にいて楽な人、理解のある人を選ぶことが大切です。無理に複数人で行くより、気心の知れた少人数旅や一人旅も選択肢として考えてみましょう。私も一人旅か友達との二人旅が多いです。例えば上司との旅行を考えてみてください。考えるだけで気を使いそうで嫌になりませんか?気を許せるお相手との旅行のほうがいいですよね。
4. 持ち物で“安心アイテム”を用意
HSPさんにとって心を落ち着かせる持ち物を準備しておくと安心です。例えば、
- 耳栓、ノイズキャンセリングイヤホン
- アイマスク
- お気に入りの香りのアロマオイル
- 暖かいひざ掛けや小さなクッション
など、感覚過敏や不安を和らげるアイテムがあると心強いですよ。普段から、自分の心を落ち着かせるアイテムが何かを理解しておくことで、旅行の際にも使える最強のアイテムになります。次に、HSPさんが旅行中に意識したい5つのポイントを確認していきましょう。
旅行中に意識したい5つのポイント
1. 「観光しなきゃ」のプレッシャーを手放す
「せっかく来たから…」と観光地を詰め込んでしまうと、かえって疲れてしまいます。行きたい場所を事前にリストアップしておき、「全部回れなくてもOK」と思っておくと心に余裕が生まれます。私は過去に、京都に一人旅行をした際に予定を詰め込んで大変な思いをしたことがあります。沢山の観光地を回りたいのは分かりますが、せっかくの旅行で疲れ切ってしまっては楽しめません。
2. 自分だけの“ひとり時間”を確保する
旅の途中で、ひとりで散歩したりカフェで過ごしたりする時間を持つことで、HSPさんは刺激をリセットしやすくなります。同行者がいる場合でも、事前に「ひとりの時間も欲しい」と伝えておくとスムーズです。例えば食べ歩きエリアに行って、友達と別行動でエリアを回るということもできます。そのようにして、ひとりの時間というのを意識的に取るようにしてみてください。
3. 静かな場所で感覚を落ち着ける
賑やかな観光地を避け、自然が多いエリア(森、湖、温泉地など)でゆったり過ごす時間を取りましょう。静かな音、穏やかな風景はHSPさんにとって回復の源になります。私もお盆に京都の清水寺に行ったことがありますが、見渡す限りの人で大変な思いをしました。自然環境が好きなHSPさんは多いのではないでしょうか?そのようなエリアを回るようにすると気持ちが落ち着くと思います。
4. 無理をしない選択を意識する
疲れたと感じたら、無理に行動せず「今日は宿でゆっくりしよう」と決断できることが大切です。HSPさんにとって「疲れた」は危険信号の場合があります。旅行は“自分を喜ばせるため”の時間。義務感ではなく、心の声に耳を傾けましょう。無理は禁物です。
5. 刺激の緩和アイテムを活用する・時間帯を変える
観光中も、耳栓・サングラス・帽子などで外部刺激を和らげましょう。また、人混みが苦手な場合は、早朝や平日に行動するのもおすすめです。私も、京都の伏見稲荷大社を訪れたときは人混みを避けるため早朝5時くらいに着くようにしました。アイテムまたは時間帯を工夫することで刺激を緩和あるいは回避することを心がけましょう。
次に、旅行から帰宅した後のケアについてお伝えします。
帰宅後のアフターケアも大切に
旅行が終わったあとも、HSPさんはエネルギーを使い切っていることがあります。以下のようなアフターケアを取り入れて、自分をいたわる時間を持ちましょう。
- 帰宅日は予定を入れず、静かに過ごす
- 写真や日記で旅の余韻を味わう
- 疲れていても「楽しかった自分」を肯定する
- 気になったことを振り返らず、「よく頑張ったね」と声をかけてあげる
旅行は楽しかったかもしれませんが、沢山の刺激を受けて疲れている場合が多いと思います。帰宅後は予定を入れずにゆっくりする時間を設けたほうがいいでしょう。また、「疲れた…」と考えるのではなく、「あそこの観光地はものすごく楽しかった!」などポジティブな考え方で過ごしましょう。
まとめ:HSPさんらしい旅の楽しみ方を見つけよう
旅行は、無理をして楽しむものではなく、自分を癒す時間にもできます。HSPさんは、感受性が豊かなぶん、小さな出来事に深く感動したり、自然の美しさに心を打たれたりする力を持っています。だからこそ、自分に合ったスタイルで旅をすれば、心からリフレッシュできるのです。
予定を詰め込みすぎない、静かな場所を選ぶ、ひとりの時間を大切にするなど、そんな工夫を少しずつ取り入れながら、「自分らしい旅のかたち」を見つけていきましょう。
皆さんが、いい意味で記憶に残り続けるような素敵な旅行に行けることを祈っています。
HSPの社会人。散歩やゲーム実況を見るのが好き。
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