海外のHSP事情|文化の違いとHSPさんへの理解度を探る

HSPという言葉は日本でも少しずつ知られるようになってきましたが、実はそのルーツは海外にあります。感受性の強さや繊細さを持つHSPさんにとって、暮らす国や文化のあり方はとても重要なポイントです。

「海外ではHSPがどう扱われているの?」「もっとHSPにやさしい国ってあるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、アメリカや北欧諸国、アジアなど、さまざまな国のHSP事情を紹介します。HSPさんにとって暮らしやすい環境とは何か、日本との違いを交えながら考えていきましょう。
(そもそもHSPとは何か知りたい方は「HSPとは」の記事をお読みください)

目次

HSPという概念は海外から生まれた

HSP(Highly Sensitive Person)という言葉は、1990年代にアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士によって提唱されました。博士自身もHSPの気質を持っており、「5人に1人はHSPである」という研究結果を発表したことで注目されました。

欧米ではこの概念が比較的早く浸透し、専門書の出版やカウンセリングの現場でもHSPという言葉が使われるようになりました。感受性の高さは「弱さ」ではなく「個性」であるという考え方が定着しつつあり、HSPさん自身も自分の特徴を受け入れやすい環境が整っています。

アーロン博士の著書『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』は、日本語にも翻訳され、多くのHSPさんの心を支えてきました。このように、HSPという概念はアメリカ発祥でありながら、今では世界中に広がっています。

欧米におけるHSP事情

アメリカ

アメリカでは「多様性を尊重する」という文化的背景があるため、HSPという気質も比較的受け入れられやすい傾向にあります。自己肯定感を高める教育やセラピーも豊富で、「ありのままの自分を大切にする」という考え方が根付いています。

HSPに特化したカウンセラーやコーチングサービスも存在し、HSPさん向けのポッドキャストやワークショップも多く開催されています。SNSでも「#HighlySensitivePerson」などのハッシュタグが使われ、共感や情報共有が活発に行われています。

また、アメリカでは自己表現が奨励される文化でもあるため、自分の繊細さを言葉にして伝えることに対して罪悪感を持ちにくいというメリットもあります。

カナダ・北欧諸国(スウェーデン・フィンランドなど)

カナダや北欧諸国では、教育や福祉の面で「個々の違いを尊重する」姿勢が強く見られます。HSPさんのように内向的で静かな子どもにも、無理に集団行動を強いることなく、その子のペースを大切にする教育方針がとられています。

特にフィンランドなどの教育現場では、「静かな子に無理に話させることはしない」「感情の変化に気づいたらすぐに対応する」という細やかな配慮があると報告されています。

さらに、北欧はメンタルヘルスに対する公的支援が充実しており、HSPさんにとっても安心して相談できる環境が整っています。気質の違いが自然に受け入れられる文化が、HSPさんの暮らしやすさにつながっているのです。

アジア圏のHSP事情

韓国

韓国は日本と同様に、集団主義が根強く残る文化を持っています。そのため、HSPさんにとっては「周りに合わせるプレッシャー」や「強さが美徳とされる風潮」が負担になることも少なくありません。

しかし、若い世代を中心にメンタルヘルスへの関心が高まりつつあり、HSPに関する動画や書籍も増えてきました。特にYouTubeやInstagramでは「HSPルーティン」や「繊細な自分との向き合い方」などのコンテンツが人気を集めています。

台湾・香港

台湾や香港では、英語圏のHSPに関する情報を翻訳・紹介する活動が盛んです。心理学や自己啓発に関心のある人々の間では、HSPという概念が徐々に広まりつつあります。

特に都市部では、心理カウンセリングの利用が一般的になっており、「気質の違いを受け入れることの大切さ」への理解が深まってきています。SNSでもHSP向けのセルフケア情報が発信され、HSPさんが孤立せずに情報を得られる環境が整ってきています。

HSPさんが暮らしやすい文化的特徴とは

HSPさんが過ごしやすいと感じる文化や社会には、いくつか共通する要素があります。以下のような特徴があると、HSPさんが自分らしくいられる可能性が高まります。

  • 感情表現を受け入れる土壌がある
  • 個人主義と他者への尊重がバランスよく存在する
  • 多様性を価値として認識している
  • メンタルヘルスに対する偏見が少ない
  • 教育や職場で「静かな人」への配慮がある

日本でも徐々にこのような要素が育ちつつありますが、まだ「空気を読む」「迷惑をかけない」ことが重視されやすく、HSPさんにとって息苦しさを感じる場面も多いのが現状です。

グローバルな視点で見るHSPさんの可能性

HSPさんは、感受性が高く、共感力に優れているという長所を持っています。そのため、国際的な視点で物事をとらえたり、文化の違いに敏感に気づいたりする力もあるのです。

海外のHSPさんとつながってみることで、自分だけが「生きづらい」と感じているわけではないことを知ることができます。英語圏のHSPフォーラムやFacebookグループ、YouTubeチャンネルなどでは、HSPさんが日常の工夫や思いをシェアしています。

また、英語が得意でなくても、最近は翻訳機能も発達していますので、気軽に海外の情報を取り入れられるようになりました。「世界のどこかで、同じように繊細な感覚で生きている人がいる」という実感は、HSPさんにとって心強い支えになるはずです。

まとめ|HSPは世界中で共通の気質です

HSPという気質は、日本だけのものではなく、世界中の人に共通する特徴です。
文化の違いによってそのとらえられ方はさまざまですが、どの国にもHSPさんは存在し、それぞれの場所で自分らしさを模索しています。

海外のHSP事情を知ることで、自分の敏感さを否定せず、少しずつ受け入れていくことができるかもしれません。「今いる場所だけが世界のすべてではない」という視点を持つことが、HSPさんの心の自由につながることもあるのです。

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この記事を書いた人

HSPの社会人。散歩やゲーム実況を見るのが好き。

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