体育の授業がつらい…HSP学生さんが感じやすい悩みと対処法

「体育の授業が苦手で、毎回憂うつな気持ちになってしまう」
そんな学生HSPさんは少なくありません。大きな声やにぎやかな雰囲気、みんなと同じペースで動くことに対するプレッシャーなど、体育の授業にはHSPさんが刺激を受けやすい要素がたくさんあります。

本記事では、体育がつらく感じる理由と、その中でも少しでも安心して取り組める工夫を一緒に考えていきます。
(そもそもHSPとは何か知りたい方は「HSPとは」の記事をお読みください)

目次

体育が苦手なHSPさんは珍しくない

HSPさんは感覚がとても敏感で、周囲の空気や他人の感情にも影響を受けやすい特徴があります。そのため、体育の授業のように「にぎやかで注目されやすい環境」は、心身ともに負担になりやすいのです。

例えば、こんなことを感じたことはありませんか?

  • みんなの前で動くことに緊張してしまう
  • 競争や勝ち負けに強いストレスを感じる
  • 体育が始まる前からお腹が痛くなる

大丈夫、これらの感覚は、あなただけではありません。HSPさんにとって、体育は「ただの授業」ではなく、心の負担が大きくなる時間であることが多いのです。

体育の授業に疲れやすいのには理由がある

HSPさんが体育の授業で特に疲れやすいのには、いくつかの理由があります。

大きな声やホイッスルの音が苦手

強い音に敏感なHSPさんは、先生の大きな声や急な掛け声でびっくりし、心が緊張状態になります。

みんなから見られている感覚がプレッシャーになる

注目されると、「失敗したらどうしよう」「変に思われないかな」と考えてしまいがちです。

グループ活動で気を遣いすぎる

チームプレーでは、うまくできないことに罪悪感を感じたり、他人の感情を気にしすぎて疲れてしまうことがあります。

これらは、HSPさんにとっては自然な反応です。体育の授業で「普通にしているだけなのに疲れる」と感じるのは、単なる気のせいではないのです。

苦手意識が強くなる場面とは?

HSPさんが特に苦手意識を持ちやすい場面には、次のようなものがあります。

体育祭や発表のある授業

たくさんの人が見る前で動くプレッシャーや、周囲の期待を感じてしまい、心がパンクしそうになることも。

実技テスト

短時間で結果を求められるような場面では、「失敗してはいけない」と思いすぎてしまい、実力を発揮できないこともあります。

指導が厳しい先生の授業

怒られたときに必要以上に自分を責めたり、周囲の緊張感に耐えられなくなることがあります。

こうした場面では、苦手な気持ちがさらに強まり、「体育=嫌なもの」と感じてしまいやすくなります。

気持ちを楽にする考え方

体育の授業を完全に好きになるのは難しいかもしれません。でも、少しでも気持ちを軽くする考え方を持つことは可能です。

運動が苦手でも、自分の価値は変わらない

スポーツが得意な人が目立ちやすいのは事実ですが、それは「人としての優劣」ではありません。得意・不得意は誰にでもあります。

全部うまくやろうとしない

HSPさんはまじめな方が多く、「ちゃんとやらなきゃ」と思いがちです。でも、うまくできない自分も受け入れることが大切です。

他の自分の得意分野を大事にする

音楽、絵、文章、人への気づかいなど、あなたにしかない良さはたくさんあります。体育の苦手さだけで自分を評価しないようにしましょう。

HSP学生が学校生活を少しラクにする工夫

少しの工夫で、体育の時間を少しずつ乗り越えられるようになることもあります。

授業の内容を事前に知っておく

予測ができると、不安が減ります。可能であれば、先生に事前に内容を確認してみましょう。

自分が安心できる役割を探す

準備や片付け、記録係などの裏方の仕事でも、立派な貢献です。「自分の居場所がある」と感じることが大切です。

無理をしすぎない日をつくる

体調が悪い日や、どうしても無理なときは、保健室で休んだり、先生に相談することも選択肢です。「休む勇気」も大切なことです。

周囲にHSPの理解を得るために

体育のつらさをひとりで抱える必要はありません。無理に話さなくても良いですが、身近な人に話すことで、気持ちが軽くなることもあります。

HSP気質を知ってもらう

親や先生に「自分はこういうことで疲れやすい」と伝えることで、配慮を受けやすくなる場合があります。

伝えるときはシンプルに

たとえば「にぎやかな場所が苦手です」「チームで動くと緊張して疲れてしまいます」など、簡潔に話すと伝わりやすくなります。

保護者と先生をつなぐ

保護者から先生に話してもらうことで、本人が直接伝えにくいことも理解してもらえる可能性があります。

まとめ:自分を守りながら少しずつ慣れていこう

体育の授業がつらいと感じるのは、HSPさんの特性によるものです。「自分が弱いから」ではありません。苦手でも、その中で自分なりの安心できる形を見つけていくことは可能です。

すぐに克服しようとするのではなく、少しずつ「こうすれば大丈夫かも」という感覚を増やしていけたら、それだけでも立派な前進です。

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この記事を書いた人

HSPの社会人。散歩やゲーム実況を見るのが好き。

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